自分で手に入れたものなら、自分で責任を取る。
大人なら当たり前のことだ。
私は君に一目惚れし、出会いに感謝した。
そして心を許し、私の大事なものを預けた。
例え君の気まぐれによって、それが2度と私の手に戻らなくても、元をただせばそれは私の責任…。
しかし、今。
頑固に私を拒否する君に私だって冷静ではいられない。
その大きな体を揺すっても、君は動じない。
平手で打っても、君は少しも反応しない。
「愛するものに無視されるほど、辛いことはない…」と情にも訴えてみた。
それでも君はしらんぷりだ。
違う。
君が悪い訳じゃない。
悪いのは、雨。
こうジトジトと降り続いていたら、誰だって憂鬱。
君がふてぶてしい態度になるのも仕方ないんだ。
君は少しも悪くない。
だから返してくれないか?
君に預けた現金を。
いや、そんな贅沢は言わない。
あれが必要ならキープしてもかまわないんだ。
でもどうしても今、私には君に渡したあの絵の具が必要なんだ…。
締め切りまであと3時間…、
…頼むよ…。
「湿気が多い時には引き出しが開かなくなりますよ」
購入した時に言ってくれよ、アンティークの家具屋〜。