人が死んだ直後に集まってくる親戚の小言は、身内にしたら堪え難いものなんだけど、1年前、自分の母親が死んだ時も、それは例外ではなかった。
それでなんやかやと理由をつけて、1人車で外出することにした。
枕花でも買おうかな、と花屋にぶらりと入ると、気高く、人にこびない白い姿が目にとまった。
それがカサブランカ。
2、3本で花束を作ってもらうと、家に帰る気力もやっとでてきた。
(今でも後悔してるのは、花束にかすみ草をまぜたこと。あれは本当に余計だった)。
2度と動かなくなった母親が横たわる(自分にとって)非現実的な空間に、その枕花を置いたことだけが、なんだか正しいことをしたように感じた夜。
以来、私はカサブランカが世界で一番好きな花になった。
こんな話、今まで誰にもしたことがないのに、なぜか今年の誕生日に大きなカサブランカの鉢植えを送ってくれた人がいた。
いくつも付いたつぼみを毎日見守っていたら、3日前に突然わっと、魔力的な芳香とともに、花が開いた。
ビシアジ釣り師にこんな粋なプレゼントができるなんて、やっぱ奥さんが素敵なんだねー。
ありがとう、ビシまん、リコちゃん。
一生忘れないよ。
さて、みんなにもお願い。
もしみんなより私が先に死んだら、お経とかお焼香とか香典とかいらない。
それよりカサブランカを一輪ずつ下さい。
あ、あと、音楽葬にするから、選曲はR&B主体で、プロヂューサXに任せて……(以下長くなるので、略)。