見つめ合う、男と女

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 普段はほとんど自分が誰なんだかケロッと忘れているので、たま〜に、
「もしかしてナオミさんですか?」といきなり声をかけられると仰天する。
 こんな時、『滅多に写真も出さないのに、どーして分かったんだ?』と正直な疑問の後で、大抵しまった、と思う。
 必ずって言っていいほど、そうやって声がかかる時は、酷いかっこの時だからだ。
 道に迷ったあげくに慌てて船に乗り込んだ時、仕掛けが足りなくて全速力で駆け込んだつり道具屋さん…
 そんな時に限って、
「ナオミさんですよね?」とくる。
 まるで狙ったように、だ。
 髪はぼさぼさ、化粧はまだら…そんな姿の私をさらけ出す、恥ずかしいこと極まりない。
 先日もやってしまった…。
 しかも自宅内、徹夜明けとくれば、いかに私が小汚いかっこをしていたか想像つくだろう。
 自宅まで原稿を取りにきてくれた宅配のその男性、私の書いた宛名をわざわざ読み上げた。
「あ つり情報に送るのですか?
うわ〜、僕ファンなんですよ〜。
毎号読んでるんです…」
 その嬉しげなお兄さんに、いやな予感が背筋を走る。
そんなことはどうでもいいから、早く原稿持って出て行って〜と必死に心のうちで懇願する私。
 しかしその兄ぃの無駄話は止まらない。
「釣りやってらっしゃるんですか?」といろんな余計なことを話しかけられたその先に…、
「あ あれ? お客さまの名前…『C.S.C.…ナオミ…さん?』
あ あの…ナオミさん…?」
 そこまで言うと兄ぃは、私の悲惨な全身を見回し、絶句…。
 すでに大赤面している私と、長時間見つめ合った後…、
全く逆ではあるが、恋が芽生えたと間違うほどの長い時間、互いの視線を絡ませた後…、
彼は無言のまま出て行った…。
2
 こうして大事なファンをまた1人なくす私であった…。

「見つめ合う、男と女」への20件のフィードバック

  1. うははは。大変な仕事だね~
    でも化粧して宅急便待つのもね~
    今度、釣りの格好して待ってみれば?
    今回のことは帳消しに…ならない?^^;

  2. マンガ家は締め切りを守ってナンボ。
    さすがナオミさん!
    ファンよりも締め切りのほうが大事ですもんね〜。

  3. >ポエマーさん
    ポエマーさんのように、訪問者がいる室内でうたたねするほど太くなれたら楽だろうなーって思います…
    >たきにぃさん
    締め切りないときっとなんにも書かないでしょうな。
    …って、マンガ家ではないですが!
    >釣聖さん
    いやー、私はかなりファンのみなさまを大事にしてますよ。
    (一部を除く)

  4. 人の第一印象って相手を見て何秒かで決まるそーです。
    合掌。チー(=人=)ーン

  5. 1度しかお見かけした事ありませんが、、、、、
    次は、声かけさせてもらいます!!

  6.  こんな時に長い話になるなんて!いきなり「僕ファンなんです」はびっくりしますね。!

  7. 本当に失望したのなら、作り笑いと「またよろしく~」と社交辞令残して帰ると思いますよ。
    無言だなんて、よっぽど感激したんだなぁ。

  8. トップの画像がいつの間にやら[E:happy02]
    やはり、イラストレーターさんですね。

  9. 仕事中はしようがないですよ。
    て、見てないから言えるけど・・・
    もしかして、麻呂眉毛?[E:coldsweats01]

  10. かっこうで人を判断するようなファンは切り捨てればいいのでは・・・。釣りにファッションを求めてほしくない。機能性ですよ、機能性。

  11. みなさん、いつもいっぱいコメントありがとうございます。
    個別にはお返事できませんが、ここを読むのいつも楽しみにしております。

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