2016年初春、最悪のシーズンのこと

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自分が一俊丸に入って、5年目。
2016年の初春は、最悪のシーズンだった。

主力選手のマルイカが全く姿を現さないことは、過去にもあった。
だけどキスがここまで釣れなくなったことは、記憶にない。

マルイカがダメなら、キスで……の目論見は打ち破られ、次の釣物の予定を立てれば、初日からいきなりの絶不調。
釣果が上がらない釣りものを切ってみれば、その日から爆釣が始まる、といった具合。

なににおいても、引きが悪かった。
時に、
「ネット上の様々なデータ管理さえしっかりしていれば、見えないものはない」と、豪語していたくせに、自分が決めた方向は、外しに外した。

おまけに決まって週末になると南西が吹き荒れると、なにものにも見放された気持ちになってくる。

明日の従業員たちの給与すら困るようなのに、新造船まで作りはじめっちゃった……、と無策でオロオロするばかりの日々。

そこでやっと気がついた。

この5年が恵まれていたんだって。

自分は確かに今まで必死で働いてきたけれど、自分の力が発揮できたのは、大きな力の元で、ただ単に生かされていただけだってこと。

(大きな力っていうのは、海が魚を育ててくれてることとか、経済力がある日本という国で仕事できてることとか)。

もちろん反対を言えば、自分は特別な人間ではないから、いつまでも不幸な状況が続く訳でもなかった。

4月の後半からは、例年同様スルメイカが釣れ始め、シロギスが口を使い始めた。

だから5月は、その恵みに日々感謝しつつ、新たな気持で営業していきたいと思います。

2016年、お楽しみはこれから、なのだ。

ガンマGTP

そういえば、去年も『要再検査』だったし、

『マンモグラフィ』で、屈辱の判決を受けたこともあったな……。