【第3のパターン】宙釣り
オモリを底から離した状態であれば自然に宙釣りとなりえます。
一番宙釣りが効果的な状況は、海底に外道が多く、オモリを一瞬でも底につけようものなら外道の猛ラッシュとなる場合です。
もしこのような状況に遭遇したら、すぐにオモリを底から浮かし外道を回避します。
また根のきついポイントでも効果的です。
根掛かりを避ける意味でもオモリを底から離すと、必然的に宙で狙う事となります。
オモリを底から離す距離ですが、私の場合50センチ〜1メートルくらいです。
根回りを狙う場合、海底の起伏が大きく、浮かしているつもりでもオモリが底にタッチすることも。
その場合もすぐに浮かせるようにしています。
▲宙での釣りは、海底に外道が多い時、根が荒くオモリが根に引っかかってしまう時に効果的
実は高活性のカワハギは浮いて採餌行動をするので、とても効果的な釣り方でもあるのです。
投入後、底を取ったらすぐに仕掛けを上げ(ラインマーカーで確認するかリールで何回巻けば何センチ巻き取れるか覚えておく)て、浮かせます。
このような宙でタナを切っている状態をタナを切ると言います。
竿先を目線の位置まで持ってきて、ここから宙釣りのスタートです。

▲ 宙の釣りのイメージ
竿先を目線の位置に持ってきて、そこから竿先を上下させ、動きと静止の組み合わせでアタリを出す
竿先が目線に来ている時のオモリの位置を、底から1メートルにし、ここを基点として誘います。
基点からさらに竿を上に上げてから、タタキ下げていき、基点まで戻すのです。
誘い下げは最初30センチか50センチ間隔。
小刻みに仕掛けをゆっくり下ろすようにするとよいでしょう。
そして基点で一旦仕掛けを止めてアタリを待ちます。
▲基点を底から1メートルとし、そこから仕掛けを上げてから、基点までタタキ下げていく
アタリの多くは手感度でチクチクとかカッカッと伝わります。
宙で狙うと明確なアタリが現れるので、非常に面白い釣りと言えます。
もしこれを感じたらしめたものです。
カワハギがエサにアタックしている証拠ですから。
これがカワハギでなく、外道のキタマクラでしたら、金属的なアタリではなく、フワフワプルンとソフトに感じます。
また宙にしているつもりでも、外道しか掛からない場合は、もう少しタナを高くするとよいでしょう。
それではどこで合わせたらいいか、ここが宙の釣りの最大の難問ですね。
活性が高くカワハギが大型の場合は、このまま待ち続けると、ガッガッガガガッと派手に竿先を振わせ、勝手に掛かることも多くあります。
ただせっかちの私の場合待てません。
したがって小さいアタリを感じたら、そのまま聞き合わせ気味に竿を立てて合わせ、掛かればそのまま巻き合わせで取り込みます。

▲ カワハギ釣りに大合わせは、禁物。
仕掛けがピンピンに張っているので、少し竿を立てるだけで、ハリ掛かりします。
ここで掛からない場合は、すぐに仕掛けを元の位置まで下げてその場でタタイたり、竿を上下に動かしエサをユラユラさせ再びエサをアピールさせ、もう一度食わせる努力を試みます。
この場合も大合わせをしてしまうと、せっかくエサを食いに来たカワハギを驚かしちらしてしまう恐れがあるのでゆっくり静かに行うようにして下さい。
最初のアタリで掛からなくても、2度、3度目のアタリで釣った事も何度もあります。
【第4のパターン】キャスト
広範囲を狙う釣り方で、アンダーハンド、いわゆる下投げを用います。
キャストの釣り方は、オモリが底につき常に仕掛けが斜めになっているので、横の釣りとも言えます。
比較的波が穏やかな状態で、カワハギが食い渋っている時などはかなり効果的です。
ただしどんな場面でも有効とはいかず、例えばカワハギが非常に多いポイントではしっかりと船下を狙った方がいいでしょう。
この釣り方でも中オモリをセットしたり、集器をセットすると集魚効果が高いことは立証ずみです。
ただ私の場合は、付けても反射シールのみで対応しています。
この方がキャストした時に仕掛けに抵抗がかからず、飛距離が伸びるし、通常どおりに確実にアタリを感じ取れるからです。
また適したポイントと不向きなポイントがあるので、この辺の見極めをしっかり行いませんと逆効果となってしまいます。
向いているポイントとは、まずは20メートルより浅場。
さらに地形がフラットで根掛かりが少ないポイント。このような状況で粒根があり、カワハギが広範囲に散っている時などです。
深場ではいくらキャストしても、潮の影響で仕掛けがすぐに船下へ戻ってしまうことが多く、逆効果になってしまうことも。
浅場でも根のきついポイントもキャストするとすぐに根掛かりしてしまうので止めた方がよいでしょう。
船長がマイクでポイントの状況を説明してから、キャストするかしないか判断することです。
いきなりキャストして一発で根掛かり、なんて場面を何度も見ていますし、当然私も経験ずみです。
それでも時には驚くほどの釣果を出せるので、多少根の荒いポイントでもキャストして勝負することもあります。
▲翻弄されつつも、1回の釣りのうちで、3、4回ほど自分の思いどおりになることがあります。
それが、この釣りの快感ですね。
キャストしたら、まずはオモリが着底するまでフリーフォールでラインを出します。
ただし潮や風の影響でラインが左右に流れるようならサミングして調整してやりましょう。
さらにラインは自分の前にくるように注意。
他の方へ迷惑にならないようにして下さい。
もしラインが左右に酷く流れてしまったら、必ず周囲に一声掛けて回収しましょう。
一番他の方に迷惑が掛からずキャストできるのは、船の四隅の釣り座です。
この場合はミヨシなら前に、トモなら後ろに、気兼ねなくキャスト出来るので安心です。
ただそうそう理想的な釣り座には座れないでしょう。
このような時は潮や風向きを見ながら、逆方向に向かいキャストし、着底時に自分の前にラインが来るように心掛けましょう。
釣り方は、オモリが底に着いたら竿を上に上げて、オモリがトン・トンッと動くような感覚で誘います。
アタリは仕掛けの動きを止めた状態で取ります。
アタリの出方は今まで同様、カッカッとかコツッと出るのでカワハギだと判断出来るでしょう。
問題は誘い方ですが、『トン・トン・ストップ』か、『ズル引きでストップ』がよいのか、釣りながら見つけ出すしかありません。
オモリを浮かせた状態で竿を上下に激しく振るタタキも有効です。
とにかく常に仕掛けを動かして、誘い続けることが重要です。

▲キャストでの誘いのイメージ
キャストし糸フケを取った後、オモリが底をトントン叩くようにする。ストップさせたところでアタリが出やすいです。
食いがいいと、トントンと誘っている最中にガガガ……と、ヒットすることも。
またオモリを完全に底に付けたまま、誘ってくることを、ズル引きと言います。
以上が私の大まかな釣り方ですが、先にもお伝えしたとおりこれが『絶対』と言う釣り方はありません。
現場で釣りながら釣り方を合わせて行くのが一番よい方法なので、以上のことをしっかりと頭に叩き入れてから、引き出しを増やして下さい。
宮本英彦氏プロフィール
■ 28年間のバスプロ生活を経て、前から大好きだった沖釣りへ変更。ジャッカルのフィールドテスター。
■ 特に勝負する釣りが好きなので、シーズンになれば大会が多く開催されるカワハギを追いかけています。
普段はひとつテンヤマダイ釣りやヒラメ・フグ・シロギスそしてたまにスミイカ・アカイカと、食べられる魚を釣って楽しんでいます。
正直、電動リールを使用する釣りは苦手。決して嫌いではありませんが手巻きで狙える水深の釣りが好みです。
バスプロ時代は数々の戦歴がありましたが、今では沖釣り親父なので「楽しく釣りが出来ればよい」それだけです。
ただ目標はあります。それはカワハギの2大大会、DKO(ダイワカワハギオープン)と、シマノステファーノグランプリの優勝です。
釣り歴はだけは古く、5歳から父に連れられて鮒、タナゴ、ハゼ釣り、そして今では相当貴重なアオギスの脚立釣りも経験しました。……ということは、釣り歴53年。
よく船宿の受付で釣り歴を記入しますが、『53年』と書くと、爺さんに思われがちです(苦笑)。



