息継ぎなしで10メートルのクロールテストは、安心して見ていられたけれど、同じ10メートルでも背泳ぎとなると勝手が違う。
スタート直後に腹を膨らませるように体をそらし、アゴを上げて視線は天井へ…
「背泳ぎはいろいろ忙しいんだよ…」
テスト前日、ぼやいていたように、テスト直前の練習でもナオ太郎(仮名)は成功できなかった。
壁を蹴った体を伸ばすどころか、くの字に曲げ、5秒もしないうちに沈没するナオ太郎に、観覧席の私は早くも帰宅時のなぐさめの言葉を考えだした。
ジュニアオリンピックの水泳選手を毎年輩出する、このスイミングスクール。
泳力によってクラスが10近くにも別れていて、なかなか厳しい。
『できなくて』叩かれることはないが、規律を乱したり、安全面をほんの少しでも脅かすと、お尻にコーチの平手が飛んでくる。
今日のように3カ月に1度の進級テストは細かく評価され、そのうちの1つでもクリアできなければ、不合格。
合格者は帰りにジュースをもらえるが、不合格者に渡されるのはアメ玉一個だけ、と実力主義は徹底されている。
とうとう背泳ぎのテストが始まると、男性コーチが手短に、
「天井を見るんだよ」とナオ太郎にアドバイスを与える。
コーチの合図で、ナオ太郎は壁をキックしスタート。
するとそのまま、縮ませた体をすっと伸ばした。
びっくりするほど、ほんの少しの不安定さを感じさせまま、体は水面を滑り出す。
わずか3メートル進んだところで、私はいける、と確信した。
ゴール直後に私を見上げるナオ太郎に、両腕で大きな丸を作ってやると、緊張した顔にわっと笑顔が戻った。
だけどテストからずっと私の胸を衝いていたのは、ナオ太郎が火事場のバカ力的に合格をもぎ取ったことではなく、それを見守っていたコーチたちの姿勢だった。
男性コーチはいつもの何倍もの大声で、
「1、2、1、2…」と水かきのリズムを取っていた。
プールの中で、全ての受験者のスタートからゴールまで寄り添っていた女性コーチの右手は、ずっと揺れていた。
時には子供たちを叩かなくていけないその手の平で、泳ぐ子供たちを合格というゴール地点まで後押しするかのように、後ろから前へと水をゆらゆらと押し続けていたのだった。







泣いた…(笑)
で、これもりかちゃんかな?
スイミング続けてたんだね!?
えらーい!
泳ぎは海で覚えるのが一番ですよ~。
浮力もあるし。
台風の影響で4連休であります。[E:weep]
>nobuさん
もちろん、リカちゃんです!
>ポエマーさん
3歳の時に中耳炎で一回やめて、再開してまだ半年なんだけど、進歩したよー。
>はるっちさん
台風、そっちは被害大だったのね…。
こっちは一日も休みなしでしたよw