夢のライトタックル.2

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1つテンヤの可能性を、漁師歴30年のダンナも感じていなかった訳ではない。
しかし狙えるのは、サバエサでのカサゴやハタ——、根魚止まりというのが彼の意見だった。

「それならテンヤを使う意味がない」
「毎日コマセをまかれている魚が、エビエサなんかを食うものか」

1つテンヤを試してみると決まっても、毎晩のようにダンナと言い争いになった。
冷静になって考えてみたら、今まで5、6回しか相模湾でのマダイ釣りをしたことがない私と、秋〜冬場、毎日マダイ船を出しているダンナ、どっちが正しいかは明白。

でも自分は折れなかった。
何度も言うが、目指すのはより高い釣趣であって、大漁ではないのだから。
「頭の硬い漁師め」
「現場を知らない頭でっかちめ」
毎晩の議論は平行線で、感情的になって終わる。
それでも私は知りたかった。なぜ時期がくれば、相模湾の定置網にマダイが山のように入るのか? その魚はどこから来て、どこで補食しているのか?

助け船は意外なところから現れた。
『1つテンヤ試し釣り仕立船、メンバー募集』と、ブログに掲載すると、たったの3日で満船になったのだ。
『対象魚は根魚五目。用意できるのはサバエサのみ』の文面は実に消極的、しかも釣行日は平日にも関わらず。

中でも私を奮い立たせたのは、『待ってました! 以前、エボシ周りをシーカヤック上から1つテンヤを落としたら、いい思いをしましたよ』との、櫻山さんからのメール。
他にも予約を入れたメンバーは腕利きの常連ばかり。

「なにも釣れないかもしれません…」と言う私に、「それでかまわない」と答えてくれた、まっちゃん。
みんな相模湾の可能性を試してくれようとしていた。
私なんかより、遥かに可能性に挑戦する『釣り師』だった。

「サルエビなら用意してやる」出船、3日前になってダンナが市場とかけあって、エビエサを確保してきた。
テスターのゆたか兄が間に入り、ミサキ漁具はテンヤを送ってきてくれた。
操船は人気のマルイカを休んで、後藤船長。

「これで釣れなかったら諦めもつく」私は、当日の船上でつぶやいた。

(つづく)
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注)決して私はコマセ釣り否定派ではありません。今では滅多にやらなくなりましたが……。
人生初タイはコマセダイ、剣崎の瀬戸丸さんでした。

「夢のライトタックル.2」への2件のフィードバック

  1. コマセの真鯛、そんな僚船の隣でやったら、釣れないと思う。
    でも、普段コマセで狙わないような場所なら、真鯛も可能では?
    プレジャーボートの友人は、真鯛なんて何処にでもいる。と言っている。
    まだまだ、可能性を持った相模湾での一つテンヤですね。
    もちろん、真鯛ばかりがターゲットじゃないけどね。
    また、やりましょう!

    1. まっちゃん、いつも付き合ってくれて、ありがとうございます!

      今後もいろいろとアドバイス下さいね

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