第9回24時間グリーンチャリティーリレーマラソンin東京ゆめのしま

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2010年6月19日〜20日 江東区夢の島競技場にて。 
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「次の電信柱まで競争ね!」と言い残しダッシュする友達に、私も慌ててスタートする。けれど嬉々と走る友達とは対照的。
私の足はよたよた。

ついには、
「や〜めた」とコース半ばで脚を止め、ゴールに付いた友達から、
「ずる〜い!」の声があがる。
勝負を捨てることで辛くも負けを逃れる運動オンチ。
それが子供の頃の私だった。

あれからもう30数年……。
40歳を過ぎた時、このままじゃいけないと、一念発起して始めたランニング。

半年前、念願のフルマラソンを完走し、今回は3度目の長距離レース、ゆめのしま6時間走に出走だ。
果たして何キロ走れるのか? 
なにしろ初の時間走。
私にとって6時間走りっぱなしは、まさに未知の領域!

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しかし私の行く手を阻むのは当日の天候。
雨の予報が一転、13時のスタート前には強烈な日差しが降り注ぐ。
30度近くまで上がった気温に、女子3位でゴールしたランナーは、レースの前半は意識なく走ったと、後に語ったほど。
ゆっくり入らないとすぐに潰れてしまいそうで、私はキロ7分を超すゆる〜いスピードで、スタート。

参加する前は退屈かも? と思っていた周回コース。
ところが駅伝や時間走……といろんなランナーが様々なスピードで走っているから、常にコース上は新鮮。
仲間や同じランナーを何度も抜いたり、抜かされたりするから、一直線のレースより孤独を感じない。

ランナーみんなで時間を共有し、無言の背中で励ましあう。
ゆめのしまを巨大なエネルギーの渦が包む。
私はその力に飲まれ、自然流されるかのように、脚を進めた。

暑い分、1周(1.26キロ)ごとに、確実に給水にありつけ、水をかぶれるのも、助かった。
でも走り始めてすぐ、自分の走行距離が分からなくなった。
炎天下では走るだけで精一杯。
自分のタイムから周回数を冷静に計算するのも無理。

その頃、応援にやってきてくれた走友から、
「速報見たら、11キロの時点で40位(65人中)だったよ」と聞けば、
距離も順位もそんなもんだろうな、と納得した。

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2時間を過ぎる頃には暑さにも慣れてきて、1キロを6分45秒くらいのスピードで走れるように。
すると今度は走友から、
「22キロの時点で24位だよ」の声。

えっ、そんなに好成績? 
だって幼少の時から学生時代まで、体育の成績はずっとクラスでビリ2……。
気がつかないうちに参加者の半分より前を走っていたなんて、すごいぞ、自分!

よし、と脚を踏み出したところで、ふと冒頭のかけっこを思い出した。
長い間コンプレックスに感じていた運動。
徒競走ばかりでなく、跳び箱も逆上がりもできず、体育の授業でも苦い思いをするばかり。

見上げた空は青かった。
ここで突然、気がついた。
本当にいやだったのは、スポーツではなく……すぐにゴールを諦めてきた自分自身だったのでは?
2年前急に走ろうと思いたったのは、きっとそんなヤリ残しに耐えられなくなったせい……。

リレーの選手がフルスピードで走りぬけて行く。私は一体何キロ走ったのかさっぱり分からない。
でももう距離なんて気にならない。

今この時、自分の力を精一杯出せばいいんだ。
自分は今こそ逃げずに走りきろう。

迎えたラストの2時間。
体はバテバテのはずなのに、なぜかその時唐突に体の奥底から、原始的なパワーが沸き上がってきた。
夕方に差し掛かり、強かった日差しがゆるんできたせいか、続々と友達たちが応援に駆けつけてきてくれたお陰か。

今まで4時間たっぷりと走ってきたのに、私は強く思った。
まだ足りない。
もっともっと走りたい。

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しかし気持ちは強烈に走ることを望んでいても、体はやっぱりついていかない。
ラストの1時間はたったの1キロが果てしなく長い。
1周に10分もかかってしまい、エイドでぐずぐずしている時間もだんだん長くなってくる。
周囲にもお腹を押さえ、脚をひきづって歩くランナーの姿が目立つ。
みんな、辛そうだ。

スピードと反比例し時計は猛スピードで回る。
でも、あと1周。
せめて、もう1周……。

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ウエアはびしょ濡れグチャグチャで6時間の少し前、ゴールした途端に重力に脚を取られる。
ああ、でもなんという達成感!

素早く着替えて最後の速報を見に行くと、自分の走った距離は48.07キロ! 
しかもさらに順位を上げた13位の成績に、仰天! 
そしてなにより、痩せっぽちで内気な子供からやっと卒業できた事実が胸をいっぱいにした。

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☆ 大会メモ ☆

このレースは「東京をみどりでいっぱいに」を合い言葉に、東京都都市緑化基金の後援を受けて開催されています。
第9回のグリーンチャリティー総額は、参加者の合計周回数78,465周×1円と、会場内の募金箱、サブイベントのチャリティーオークションなどを合わせて、258,999円。
これらは後日、事務局から(財)東京都公園協会へ寄付されたそうです。

「第9回24時間グリーンチャリティーリレーマラソンin東京ゆめのしま」への9件のフィードバック

  1. 感動しました。私も鈍足だったので、なんとなく気持ちが分かります。違う自分になれた喜びが伝わってきました。

  2. >八ヶ岳さん
    ありがとうございます!
    やっぱり編集の人に褒められると、嬉しいですw
    >volvo77さん
    今回、一生懸命に文章書いたの分かってくれますよね?
    『てにをは』間違ってないか、ドキドキ…(笑)。

  3. 6時間良く走り切りました。[E:spa]
    順位も上がって13位おめでとうございます。
    来年は遠山郷の日本のチロルに行きましょう。

  4. 南アルプスの景色が素晴らしくてチロル地方に似ているそうです。
    チロルに行った事が無いのですが。
    その分上りはキツく、下りは膝が死にました。

  5. はじめまして。
    心境が手に取るようにわかりました。
    種目はともあれ、達成感はやりきった人しかわかりませんね。
    ちょっと感動しました。
    お疲れ様でした。

  6. >びしマン
    おっ、ナオ太郎のゴッドファーザーからのコメントだw。
    この後の大会でもやっぱ13位で、最近ではナオ太郎に、
    「とにかく13位をなんとかしよう!」と言われてます…。
    >akiraさん
    初コメありがとうございます!
    達成感っていい言葉ですね〜。
    また遊びに来て下さいね

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