『ツリまくりのイキまくり』2

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★ 『ツリまくりのイキまくり』は隔週間つり情報に連載、のちに単行本になったものから抜粋、大幅改訂したものです ★
東京湾のフグの釣り方はこちら
          ………………………………………
2. 激しいスソ争い〜大原 鈴栄丸 & 鶴見 新明丸
 誰でも釣りを始めるきっかけがあったはず。
用意周到に考えての決断系とか、友達に誘われての行きずり系が多いと思うけど、私の場合はスーパー変わってる。
 数ヶ月前、仕事で義理のあるオヤジに突然、
「釣りを始めなさい」と決めつけられてしまったのだ。
 それでそのままこのオヤジが私の釣りの師匠になった。
 この師匠、インターネットが世界を繋ぎ、バイオがクローンを作り出す現代にあって、博物館もののスーパーアナログオヤジ。
それも格闘技体育会系…つまり超〜スパルタ。
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 なにしろ最初の頃は一緒に釣りに行ってさえくれなかった。
沖釣り初体験の時でさえ、
「1人できっちりイナダを釣ってこい」だもの。
  釣り物も船宿も師匠が独断で決定。
私の意向など介在する余地は一切ナシ。
 たまには若くてグッドルッキンな船長の船に乗りたいよぉ。
おそるおそるお伺いをたてても、
「ダメ」
 一発ヤらせれば少しは優しくしてくれるかも。
それとなく誘ってみても聞こえないふり。
 もう一度誘うと、
「帰る」
 …本当に帰っちゃった…。
Damn! He is fuck’n faggot!
 でもいつもえばり散らしている師匠だけど、竿頭勝率は3割台。
忙しいスケジュールをぬって、去年1年間で釣った魚は60種以上…。
 ひゃぁぁ すみませ〜ん!
やっぱり私は頭が上がらナイ。
 その師匠と私が今ハマリまくっているのが、ショウサイフグ。
よく通っているのが、大原港、鈴栄丸だ。
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 外房のウネリはとても高い。
ベタ底のカットウ仕掛けはどれがアタリか、単にオモリが動いているだけか、さっぱり分からナイ。
焦りまくっているだけで、沖揚がりの時間に…。
 この船宿では免許を持った船長がフグを捌いてくれる。
これって普通のオヤジには嬉しいサービスなんだろうけど、私には全然…。
 同じ大きさのカゴにフグを入れれば、釣果は一目瞭然。
順番待ちの時間はすなわち貧果をさらされる時間。
 めっちゃくちゃ恥ずかし〜!
 トップのてんこ盛りのフグは63尾、私のぺったんこフグは11尾…スソ。
 ひ〜ん。
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 これは決して私が下手なんじゃなくて、経験が少し足りないのと、他のフグオヤジが上手過ぎるせい。
なにしろウィークディのフグ船にはレジャー派ツリオヤジがまずいない。
釣り師って感じのクロートオヤジばっかり。
 そのオヤジたち、自製の仕掛けで黙々と釣る、ひたすら釣る。
そんな中なら私がスソになっても仕方ないよね〜。
マニアックな釣りなんだからさ〜。
 私は必死で自分を慰める。
なのに星一徹師匠は一言、
「3回連続スソくらったら頭を丸めろ」
 え〜っ!
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 確かに船上ではツリオヤジが性転換したみたいな私だけど、ゴム引きウえアを脱いだら立派な女だよぉ〜。
 この世界でボォヘッドが似合うのはMichel Jordan と R.Kelly だけ。
か、かんべんして〜。
 しかし師匠の言葉はいつも決定。
変更、取り消し一切ナシ。
 次は鶴見港の新明丸。
髪の毛をかけてのフグ釣りは雨のふきすさぶ中。
ブルズのジャケットもキャップも水を含んで、どんどん重くなっていく。
しかしキャビンに潜り込む訳にはイカない私。
 あぁ〜、フグよ、お願い。
今日は私に振り向いて〜っ!
 新明丸では胴付き仕掛けにオキアミを付けて釣るのが主流。
しかし「カットウで釣ってこそ、フグ」と頑固な師匠。
弟子の私もそれにならって、アオヤギエサのカットウ釣り。
 でもなかなかアタリが取れナイ。
合わせがきかナイ。
師匠は隣でグッドペースで数を重ねてイク…。
 そして2時間後、またまた今日もヤってきた。
恐怖の…食い渋りタ〜イム!
フグはアオヤギには見向きもしなくなった。
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 見かねた船長がブリッジから出て来て、
「なにヤってんだよ。
オキアミには食ってんだろ。
カットウなんて止めちまえ」
 それでも『男気をとおす』と言うカットウ1本派の師匠。
常に都合のいいほうを選ぶ女の私は師匠と目を合わせないようにしつつ、
胴付き仕掛けに変えた。
 トモオヤジにオキアミを少し分けてもらう。
(このヨッちゃんと呼ばれるオヤジはフグマニア。
もちろんこの日も、師匠をはじめ次頭グループが20尾台の釣果の中、その倍以上釣っていた。
さすが名人!)
 とにかく周りを見ても、4尾なんてふざけた数字は私だけ。
このままじゃスソ決定、ボウズ決定。
 私はハリにオキアミ刺すのが苦手。
今日は特に潮が速くてすぐに外れちゃう。
マニュアルに書いてある『背筋よく付ける』のは諦め、
ハリの形にシッポから頭まで付きとおす。
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 う〜ん、不格好だけど、背に腹はかえられナイ。
Come on,baby. Eat this shit!
 東京湾のフグはアオヤギの時は冷静なのに、オキアミを見ると理性をなくすらしい。
きた、待望のアタリ!
 カットウ癖が抜けなくて大合わせ。
か、掛かんない…。
う〜ん、いかんな。
興奮すると動きが大きくなっちゃうのは私のクセみたい(注 釣りの話)。
 悩む私に師匠がポツリ、愛の一言。
「合わせるな。食い込ませろ!」
し、師匠〜っ。
だから好きさ!
 ようし、もぉ一発。
アタっても今度は我慢。
送り込むようにして食い込ませる。
ゆっくり聞いてやってからクッと合わせる。
 グググーーーーッ!
か、掛かった〜!
 巻き上げる途中でグンと重くなるのは奴が水を吸って膨れたせい。
U〜n, Baby, baby , baby 抵抗したってもう無駄だよ〜!
 調子くれだした私は4尾追加で計8尾。
気になるスソは…?
 いた!
 師匠の他に1人だけカットウにこだわっていて5尾しか釣れなかったオヤジが!
 堂々のスソ脱出。
髪の毛死守〜!
例えたった8尾でも私は Happy as he〜ll !
 そしてますます深みにハマるフグ釣り。
次の釣行もフグ。
その次もフグ。
…といくらイっても飽きがこない。
 イケばイクほどハマル、ハマル(注 フグ釣りの話)。
え〜ん、誰か私を元の体に戻してよぉ〜。
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13年前は毒がネックでまだまだマイナーだったフグ釣り。
「カットウで引っ掛けるなんて、釣りじゃねー」と私に舌戦を挑んできた釣りプロもいたなー。
今ではその人も、フグ人気とともに、雑誌でしっかりカットウフグのレクチャーをしてるけどね。
それを見た私?
当然、フン! って鼻でわらっちゃったよー。
「ほ〜ら、フグ釣りって面白いでしょ?」って。

「『ツリまくりのイキまくり』2」への13件のフィードバック

  1. (。→ˇ艸←)プククッ☆
    フグ・・・・・・・
    カットウ・・・・・・・・・
    ((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
    おっかないからやめとこう♪
    ってか・・・・・経験ないので・・・・・フグ釣り♪
    ものは順序ってことで・・・・・♪
    10日!!ワラサに出撃だぁーww(平日♪)

  2. フグは釣りは恐ろしいねぇ。ボウズの時は寂しい。釣れると鍋ができるのにね。

  3. ふぐは釣れても毒をもっているから何だか怖いですね。毒を抜くと無茶苦茶美味しそうですね。

  4. 師匠の指示に従うか船長のアドバイスを受け入れるか・・・葛藤があったわけですね!

  5. フグいっぱい釣れたためしがないけど、楽しくてやめられません。
    共感しながら読んでしまったです[E:happy01]

  6. オイラぁアミタイツを見ると理性をなくします。
    師匠、ところで「カムキューバ」って何すか?

  7. ナオミさん♪
    ちょっと話が違うの
    ですが…
    質問です(^^ゞ
    あの『naomieステッカー』の販売はしないのですか?
    どおしても
    あの可愛いステッカー
    だ・け・が♪
    欲しいのですが…(^o^;)

  8. みなさん、コメントありがとうございます。
    個別にお返事できなくて、ごめんなさい!
    でも感謝しています。
    >潮招きさん
    なんとか販売方法を考えてみますね。

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